a.大学
a.大学 : 第56回四大学柔道優勝大会結果報告(大学柔道部監督:高谷聡)
投稿者 : Staff 投稿日時: 09-10-19 (2383 ヒット)

四大学柔道優勝大会二連覇 試合結果報告

大学監督の高谷です。
昨日行われた第56回四大学柔道優勝大会では二連覇(通算34回優勝)を達成することが出来ました。
以下、選手の試合振りをご報告いたします

二連覇を狙う立場にありながら、先月の新人戦に敗れているため挑戦者の気持ちでのぞんだ本学の緒戦は成城大学。
新人戦と違い9人のメンバーをそろえてきました。
もし団体引き分けなどがあると勝点差で優劣が決まるため、本学としては勝利はもちろん出来る限り多くの勝点を収めておきたいところでした。
結果は期待通り先鋒渡邊から大将野村までオール1本勝ち、9−0の勝利でした。

2戦目は武蔵大学。
先鋒渡邊が彼軍蔀選手に対し手堅いペースで試合を進めたものの、後ろに下がった際不用意に場外に出てしまい注意を受けての失点をしてしまいます。先鋒の役割を思えば大いに不覚であったと言わざるを得ません。
次鋒萩原は彼軍ポイントゲッターのひとりである今井選手相手にうまい試合運びで引き分け。役割を果たしたといえます。
続いて山田の1本勝ち、酒井の引き分けをはさんで中堅・主将の鈴木は同じように小柄な平田選手と対戦。似たタイプの選手同士で好勝負が期待されましたが、序盤一本背負いフェイントからの大内刈りでまさかの一本負け。
大砂の引き分け、矢部の一本勝ちでスコアは2−2、副将・前主将永尾は彼軍絶対エースの塚崎選手を迎えました。やや調子が悪そうでしたがやはり攻撃力のある塚崎選手に対し、永尾らしく釣り手で距離をとっての試合運びで時間は過ぎ、引き分け。大将戦につないだ形で、大変意義のある引き分けでした。
勝負がかかっていた大将戦でしたが、野村は相変わらずの落ち着いた試合振り、期待通り浦田選手に内股から押さえ込みで一本勝ち。チームを勝利に導きました。

3戦目、いよいよ正念場の成蹊大学戦。お互い2勝してきましたので、決勝戦といえる試合です。
先鋒渡邊、彼軍ポイントゲッター山田選手に対し集中力をみせ攻めさせませんでしたが、残り30秒不用意に足を取りにいってしまい払い腰を合わせられ一本負け。残念ですが、山田選手のほうが上手であったといえます。最後の四大戦だった渡邊ですが力はありますし稽古も熱心ですので、今後まだ試合に出てよい試合を見せてほしいところです。
次鋒萩原は疋田選手と軽量級対決。お互い攻めあぐねて引き分けペースのところで意表をついた大内刈り、有効で値千金の勝利。試合のなかでのペースを変える攻めが出来ることが萩原のよいところです。
七将山田は下村選手に右がっぷり4つの柔道で力勝ち出来ると予想していましたが、組際に対角線の足をとる朽木倒しで押し込まれ、まさかの一本負け。1年生の頃はのびのびとした柔道でよい試合の多かった山田ですが最近、特に四大戦では研究されていることもあるのか、本来の実力が発揮されていません。かなり強い選手ですので、攻めの幅を広げる考えた稽古をして殻を破ってほしいものです。
6将酒井は立技ではやや劣勢、寝技でも攻めあぐねる展開。なんとかポイントをとるべくかけた隅返しがすっぽぬけたこともありまさかの引き込み注意を受けてしまいます。そしてその前後の指導もあり結局反則負け。酒井の場合は得意の攻めを生かすべく、時には審判の傾向を判断して不用意な掛け方をしないように注意しなければなりません。
中堅鈴木は気魄をみせ、前半に背負いで有効をとっても攻めをゆるめず残り時間少しのところでとうとう背負いにて一本勝ち。主将の意地、また武蔵戦を払拭する内容でチームも大いに士気があがります。
ここでスコアは2−3。
4将大砂は腕十字固めの得意な中村選手と対戦。4年にして初の四大出場となった大砂は、やや体格的に劣りながらもよいペースで攻めていきましたが、中盤引き込んでからの腕十字で仰向けに回ってしまい、クラッチを切られ一本負け。残り3人で2点差とスコア的には非常に痛い敗戦でしたが、十字をとられても決して参ったしなかった大砂の気魄はチームに見えない精神的な力を与えてくれたように思います。
3将矢部の相手は彼軍4年エース・川島選手。体格にも恵まれずっと四大戦では活躍してきました。その川島選手に対し矢部は終始あおり続け、強引とも思える背負いで攻めていきます。防戦の川島選手には警告まで与えられ、終了前には矢部が背負いで有効を取り、完勝。あれだけ攻め続けることの出来る矢部のスタミナには驚かされるばかりです。
残り2人で1点ビハインド、副将永尾が新人戦で豪快な払い腰をみせた和田選手を迎えます。ケンカ4つで常に永尾が先に攻めていきます。そして完全にペースを握った永尾が体落としで1本勝ち。最後の四大の最終戦、見事に役割を果たし武蔵戦同様に大将野村につなぎます。
大将戦、野村は彼軍大将渓選手に対し落ち着きながらも攻める組み手を作っていきます。そして相手が右体落としに入ったところを見事に左内股であわせての1本。
野村は今回も大将としての役割を立派に果たしてくれました。

以上、特に武蔵戦・成蹊戦とも大将戦にもつれこむという展開で、応援の皆様には大変ひやひやする展開でしたかと思いますが、苦戦した分感動もひとしおでした。
この1ヶ月、新人戦で負けた分学生の稽古は大変緊張感のあるものでした。
試合に出られなかった選手も含め、チーム全員で勝ち取った優勝だと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。

学習院大学柔道部監督 高谷聡


印刷用ページ 

メインメニュー
Login
Copyright © 2009-2020 学習院柔道部 All rights reserved